カレーと四つ葉と椎茸と。
窓の外、走る路面電車。
使い込まれたテーブルとイス。アットホームな空間。
オレンジ色のライト。
お店中に立ちこめる、スパイシーなカレーの匂い。
笑顔のお客さん。
「石野田奈津代カレーライブ」
10月。岡山・奥津にホームステイして2週間がたとうとする頃、
ホームステイを通じて、いろんなことを感じ、
どうしてもライブがしたくなり、突然決めたライブ。
私の歌を聴いてもらいながら、私の好きな「城下ドライカレー」を食べてもらい、
さらに、ホームステイでお世話になっている「矢部きのこ園」さんの、
椎茸と四つ葉のクローバーをトッピングした、
この日限りの「スペシャルドライカレー」付き!
心も体もお腹も満たすライブ!
今回、あったかい生のピアノの音で、歌を届けたいと思い、
いつもは壁に寄せられていた、生のピアノを弾きながら歌いました。
電子ピアノと違って生のピアノは、環境によって音も変わり、
それぞれ個性のある音がします。
このピアノにしか出せない、味のある、
なつかしい音が、私の歌に寄り添ってくれました。
アンコールは、もっとお客さんに近づきたくって、
生歌、生ギターで、お客さんの席をぐるぐる回って歌ったんですが、
お客さん一人一人の表情も、手拍子もあったかくて、近くて、
家族に囲まれているみたいな時間でした。
私が食べて感動した「城下ドライカレー」は、
今は「キーマドライカレー」としてお店で出されているので、
本当にこの日だけのスペシャル!
お出しした「スペシャルドライカレー」の上には、摘み立ての四つ葉のクローバー。
香ばしい、椎茸。
シェフに素材をいかして、作ってもらいました。
お客さんから「おいしかった!」という感想をもらった時は、
すごく誇らしかった。
私が好きなカレーをおいしいと思ってもらえたこと。
お手伝いをさせてもらっている農家の椎茸と四つ葉を褒められたこと。
椎茸は当日のお昼、お世話になっている「矢部きのこ園」さんで、
おいしい条件のそろったものを厳選して、私が収穫。
しっかりと身がしまった椎茸を採りながら、
お客さんの笑顔を思い浮かべました。
自分が採った物を、お客さんに食べてもらえるって、わくわくする。
消費者の声がなかなか聞こえてこないと言われている農業でも、
こんな風に、実際食べてもらって感想を聞けたり、笑顔が見られたら、
もっとやりがいがあるのにと、思いました。
四つ葉のクローバーは、やわらかい新芽を収穫。
食べることができる四つ葉のクローバーでも、
長い間生えているものは、堅くて草の味が強い。
若い新芽は、やわらかく、味も水菜のような感じで癖がなく食べやすいんです。
いろんな四つ葉を食べて、知りました。
食いしん坊も、時には役に立ちます。
今回、おいしい椎茸と、四つ葉のクローバーを提供してもらった、
「矢部きのこ園」の矢部さん。
初めてお会いしたのは、2年前の5月。
シングル「クローバー」リリースのちょっと前でした。
四つ葉のクローバーを栽培している方が岡山にいると知り、
どうしてもお会いしたいとお願いし、会いに行ったのが始まりでした。
お仕事中にもかかわらず、初対面の私に、たくさんおもてなしをしてくださり、
人を想う、おもてなしの心に感動たことを、今でもよく覚えています。
今、一緒にお手伝いをさせてもらいながら、
お仕事の大変さも、楽しさも、おもてなしの心も、教えてもらっています。