先生、徳島の秘境へ行く

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私にまた、新しい生徒ができました。
今年も、文科省から依頼を受けて、
子供達と一緒に歌を作る体験事業の講師としてよんでいただきました。
4年前の山口県熊毛南高校上関分校から始まり、
奄美大島宇検村にある久志小中学校、
八丈島にある三原中学校の生徒達と、歌を作りました。
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今回、訪れたのは、徳島県三好市立西祖谷中学校。
断崖絶壁の様な道をぐんぐん上って行った先、
深い深い山の奥にある、全校生徒17名の学校です。
山がきれい!空気がおいしい!
まさに、秘境です。
「祖谷」・・・「そや」と読んでいたんですが、「いや」と読むのだそうです。
大歩危(おおぼけ)小歩危(こぼけ)っていう地名があるのも、初めて知りました。
おもしろいね!
漢字が不得意な石野田さんですが、またひとつお勉強になりました。
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いつもは、現地の方言や地元愛について、
生徒たちと交流し、歌作りをするんですが、今回はもう一方、講師の方が。
劇団SETのみなさん。
9月の文化祭で、中学生達が創作劇を発表するんですが、
その劇は、劇団SETの方達が、台本作りに加わり、劇の指導をします。
私は創作劇の最後に歌う歌の制作担当というわけです。
1日目は、劇団SETの皆さんが中心になって、
劇のシナリオ作りのためのディスカッションや、
アクションの基礎やリズムの体操をやりました。
私も久しぶりに運動して、気持ちよかった!
小暮邦明さんのアクションはかっこよかったし、
リズムの白土直子さんの動きはきびきびしてたし、
みんなを盛り上げる中島奏さんことカナティのトークは、おもしろくてなごんだ。
リズムの体操では、太ももを叩いて音を出すシーンがあったんだけど、
お風呂に入ってびっくり!
めっちゃあざになってました。がんばった証拠だね。
劇団の田上ひろしさんが、お手本に絵本の「ともだちや」を朗読してくれたんだけど、
やっぱりすごいね。
一人何役もできるし、表現もリアルで豊だし、引き込まれるし、
映画を一本見たような気持ちになった。
2日目は、いよいよ歌詞作り。
この日は、吾橋小学校と、檪生小学校の生徒達も参加し、中学生と合同の事業。
いつも一番初めに、歌のテーマを決めるんですが、
今回は劇のテーマが「友達」ということもあって、
「友達におくる歌」として、みんなには歌詞を考えてもらいました。
最初は、なかなか意見を発言できなかった子たちも、
だんだんと自分の想いを言えるようになったり、
私が思ってもみないような、おもしろい表現が出てきたり、
生徒達とふれあうと、いつもたくさんの発見があります。
「友達がいなかった時と、友達ができた後、変わったことはある?」
というお題に対して「人生が変わった」と言ってくれた7歳の小学生には驚いたなぁ。
7歳にして、人生を語ってくれるなんて(笑)
他にも「もし友達が元気がなかったら、どうする?」というお題では、
「チョコレートをあげる、だってチョコレートには元気になる成分が入ってるから」
って答えてくれた小学生や、「何も言わずに、ただ寄り添う」という大人な意見も。
今回は、たくさんの意見が出て、とってもいい感性や言葉がありすぎて、
どうやって歌にまとめようか、どれを選ぼうかすごく難しかった。
生徒達から、「いい歌作ってください」「明日、楽しみにしてます!」
と、たくさんの期待という名のプレッシャーをもらいましたが、
きらきらした瞳を裏切るわけにはいかない!と、またも夜通しの作詞作曲。
生徒達が出してくれた言葉や、伝えたい想いを、
大事に大事にひろいながら、朝方完成!!!
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3日目は、完成した歌の発表。
生徒達は、気に入ってくれるかな、好きになってくれるかな、
喜んでくれるかな?想いはちゃんと形になってるかな?
発表する時はいつも、好きな人に告白するみたいな気持ちになります。
発表し終えたときの生徒達の笑顔と拍手。
いろんな想いがむくわれる瞬間です。
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最後に、一番言いたいことをもう一度、生徒達に考えてもらい、
空欄にしていた歌詞も完成。
最後の仕上げ、タイトル出しも、たくさん意見が出た!
「フレンドスマイル」とか、
「ラブソング」と言ってくれた小学低学年の男の子のませ具合には参った。
それに賛同するアダム先生は、イケメンで、ドキドキした。
みんな、タイトル付けるセンスがよすぎる!
今度、新曲作ったら、付けてもらおうかなぁ。
そこで、みんなの想いがひとつになったタイトルがこれ。
「君がいたから」
また一つ、新しい歌が生まれました。
生徒達の想いがいっぱいつまった歌が生まれました。
初めての歌作りで、自分の発言が歌詞になっていることを、
とても喜んでいました。
その後、みんなで歌って練習。
毎回思うけど、生徒達の吸収力の高さに驚かされる。
今回は、自分で歌ってても難しいかもと思うようなメロディーだったんだけど、
3回通して練習しただけで、もうすでにメロディーをマスターしてる。
ああ、私もそんな記憶力がほしいよぉ。
体を揺らしながら、目をきらきらさせながら、
恥ずかしがらずに大きな声を出して歌う生徒達。
素直でいい子たちばっかりだった。
小学生も中学生も身近にいる友達について、
なかなか考える機会もないと思うんだけど、
改めていろんなことを考えるいいきっかけになったかもしれない。
もっともっと友達と仲を深めてほしいな。
9月に劇の発表会があり、そこで披露される「君がいたから」
私もまた、歌の指導と発表を見に、生徒達に会いに行きます。
それまでにいっぱい歌って、もっともっとレベルアップして、
きらきらの歌声、聴かせてほしいな。

「君がいたから」
君と出会って 僕は変わった
ひとりの時は さみしかった
今は言葉にならないくらい
学校に行くのが 楽しくなったよ
もし君が落ち込んでいたなら
何も言わずに ただよりそうよ
そっと僕のチョコをあげるよ
君のキラキラ笑顔 見たいから
君がいたから 自信が持てた
負けそうな時 励ましてくれた
君がいたから 明るくなった
どんなつらいことも 支えあえる
君がいないと 心はがさがさ
そばにいるだけで 心がふわっとする
わかり合えなくて ケンカもしたけど
いつの間にか 仲直りしていたね
もし君と離ればなれになっても
ピピピとメール 手紙も書くよ
おそろいのキーホルダーあるけど
やっぱり そばにいてほしい
君がいたから 笑顔がふえた
大好きなもの あふれていく
君と過ごした 時間ぜんぶ
かけがえのない 宝物さ
君は家族みたいに仲良くて 大切な大切な友達
君がいたから 信じあえた
君がいたから 幸せになれた
君がいたから 僕がいた
君といる今 輝いてる
君といる今 輝いてる



<おまけ>〜私の夏休み〜
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現地で有名な「かずら橋」も渡ってきました!
国・県指定の重要有形民俗文化財なんだそうです。
シラクチカズラという植物のツルを編み上げて作られた吊り橋。
丈夫なツルでできているんですが、
足元は、すっかすかで、踏み外せば余裕でおっこちることができます!
なので、みなさん、両サイドのツルにしがみつきながら、
ゆっくりゆっくり渡っていました。
足元を見ながら渡ると、下に流れる川がよく見えるので、
「やっぱり、ムリだ〜!」と言って、引き返していく人も。
私は、高いところも川も大好きだし、島っ子なので、
得意分野、というか、大好きです、こういうの。
怖がる高所恐怖症のスタッフと、恐がりのカナティを見守りながら、楽しみました。
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今回、秘境にある中学校ということで、
近くにビジネスホテルがないため、
宿泊していたのが祖谷渓温泉ホテル「秘境の湯」
お部屋の窓からは絶景、おいしすぎるお料理、素敵なおもてなしの笑顔、
そして、温泉。
体を洗った後、ボディーソープを洗い流し忘れちゃったのかと思うほど、
ぬるぬる、つるつる、美人の湯なんです!!!
露天風呂で、ひぐらしの声を聞きながら、物思いにふけりました。
毎日、こんないいお湯で汗を流せるなんて、まるで夏休み気分。
ここは、またプライベートでも来たい、素敵なホテルでした。
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そんな素敵な宿から、散歩してたどり着いた祖谷川。
クリームソーダみたいな、きれいなエメラルドグリーン。
川上から吹く冷たい風にあたりながら、ひぐらしの声を聞き、
水の流れをゆっくりと眺める時間がとても贅沢で、癒されました。
そこで、こんなものを拾ったよ。
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鹿の角!!!
川を流れ、削られ、洗われ、きれいな白い色になっていました。
「お〜!鹿って感じ!」とちょっとわくわくして、
写真を撮って置き去りにしてきたことを教頭先生に話すと、
「鹿の角は、高く売れるんだよ!!もったいないな〜」
と言われ、あわてて翌日拾いに行きました(笑)
鹿の角を使っていろいろ作るのが趣味と話していたので、教頭先生にプレゼント。
子供みたいな笑顔で、とても喜んでくれました。
宿の方に聞いた話によると、鹿の角はとても縁起がいいんだそう。
鹿の角のおかげかはわからないけど、
またひとつ、心に残るひとときを過ごすことができました。

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