歌のお届けもの

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高台を下るとすぐ、津波の爪痕が残る港。
防波堤も、道も、大きく壊されたままでした。
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JFNで放送されている「OH!HAPPY MORNING」のパーソナリティ
森一丁さんからのお誘いで、岩手県陸前高田市の長部地区にある、
仮設住宅で暮らす方々に、歌を届けてきました。
何度か炊き出しの支援を行っているという場で、音楽もほしい!と、
地元の方からの声があがり、森一丁さんが私の歌をぜひ!と声をかけてくれました。
B-1グランプリで、知られている富士宮焼きそばや、
けんちん汁、お酒も飲めるミニバーなどの炊き出しで、子供や家族連れ、
おじいちゃんやおばあちゃんまで、青空の下、たくさんの方が来てくれました。
「おいしいね、あったかいね」と言いながら、おいそうに食べている、
おばあちゃんたちの喜ぶ姿。
最初から最後まで、ずっと口をもぐもぐさせていた男の子。
被災した地元の方もすすんで手伝ってくれていて、
みんなの笑顔が、太陽よりもまぶしかった。
一緒に手拍子をしてくれたり、歌ってくれたり、
私がど忘れしてしまった歌詞を教えてくれたり、
少しの時間だったけど、同じ空の下、ふれあえる時間が、とてもあたたかかった。
中には、涙を流しているおばあちゃんもいたけど、最後はみんな笑顔だった。
歌にも、できることがある。
歌で繋がれるってこういうことだと、感じた瞬間。
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こちらは、先日行った福島県南相馬市でのライブ。
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南相馬にある小高地区は、原発から20㎞圏内で立ち入り禁止の警戒区域に指定されている。
福島の原発事故により、小高地区に住んでいた方々は、
今もまだ、自分の家に戻ることができません。
ちりちりバラバラになってしまった小高地区の方々が、
もう一度集まり、私たちのふるさとは、小高だよねと、
気持ちを高めようと開催されたイベント(開催場所は南相馬市鹿島区)に、
先日、一緒にツアーにまわった、シンガーソングライターの坂本サトル氏と、
宮城県出身の声優、やまちゃんこと、山寺宏一さんと私のユニット、
「なっちゃんさとちゃんやまちゃん」を呼んでいただきました。
原発事故以来、約8ヶ月ぶりに再会したという方々ばかりで、
みんな泣いて、抱き合って無事を確かめあったと言っていました。
それぞれが、事故後、すぐに避難したため、
お互いが無事かもわからずにいた人もいたそうです。
赤ちゃんや、中学生や高校生、おじいちゃん、おばあちゃんも、
みんなひとつになって、喜び合っている姿は、
とても不安を抱えているなんて、想像もできませんでした。
うなずきながら歌を聴いてくれるおばあちゃん、
目が合うと、にこって返してくれる女子高生、心が通じ合ってる気がした。
やまちゃんのステージで、会場中が笑顔と笑い声に包まれて、
さかもっちゃんの歌で、涙したり、負けてられないという表情の方達を見ました。
私たちは、小高の方達ができるだけ笑顔で楽しんでほしいという想いで、
ステージに立ったけど、少しでも心にのこっていたらうれしいな。
最後にみんなで大合唱した、「ふるさと」は本当に鳥肌がたった。
みんなのふるさとへ対する想いがあふれていた。
みんなはひとつなんだって、感じました。
あの歌声は、忘れられない。
「癌になってもいいから、小高に帰りてぇ」
おばあちゃん達が、言っていたというという言葉。
みんな、帰れるものなら帰りたいと思っている。
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震災から今日で8ヶ月。
考えさせられるできごともたくさんある。
だけど、歌うことで喜んでくれる人がいるなら、
これからも届け続けます。

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