ほくほく、ゆず湯
今日は冬至。
ゆず湯が楽しめるということで、明るいうちから、はりきって銭湯へ。
番台のおばあちゃんが、「今日はゆず湯ですよ」と笑顔で迎えてくれた。
「昔はゆずをたくさん切って浮かべてたんだけどね、今はお風呂にいろんな穴があって、
詰まっちゃうから袋に入れてるけど、本物のゆずですからね」
女湯ののれんをくぐると、おばちゃんやおばあちゃんたちで、驚くほどにぎわっていた。
洗い場がほとんど空いていない。
持参した「ナツヨン桶」を自慢げに洗い場へ。
冷たい空気にさらされた手足が、少しずつあたたまっていく。
お目当てのゆず湯がある、露天風呂へ急ぐ。
洗濯ネットに入れられたゆずをくしゅくしゅっともむと、
ゆずのさわやかな香りと、つるつるの果汁が広がる。
立ち上る湯気。
あぁ、しあわせ〜。
ほくほくの湯上がりの脱衣所。
「こんにちは」「あら、こんにちは」
おばあちゃんたちが楽しそうに会話している。
ここは、銭湯仲間が集う、憩いの場なんだ。
みんな、楽しそう。
「あ〜あったまった、あったまった!
家のじゃこんなにあったまらないものね」
そんなおばちゃんの声に、うんうんと共感するのも楽しい。
番台のおばあちゃんにお礼を言って帰ろうとすると、
「これちょっとだけどね、どうぞ」
と言って、ヤクルトをくれた。
おばあちゃんの笑顔とヤクルトとゆず湯。
銭湯スタンプラリーのスタンプも押してもらい、大満足。
これで風邪もひかないでしょう。
冬至、外は寒かったけど、あったかい一日でした。